ザンチってなに? 1/3| 「残置」 知らないと損するかも?!初心者のための賃貸用語

ペンチもレンチも、置いてったらザンチ。

突然ですが、「ザンチ」と言われてどのような漢字を書くか、すぐに思い浮かびますか?

・・・ここでの正解は、「残置」です。
不動産用語では、「エアコン残置」などとして使用します。

しかし、「残置」という言葉をGoogleで検索しても、意外と紹介している記事が多くないんですよね。
それでは、「エアコン残置」とは、どういう意味なのでしょう。
「残置」の元の意味は、漢字の通り「残しておく」ということです。
つまり、「エアコン残置」は「エアコンを残しておいた」ということになります。
となると、残しておいたのは、いったい誰・・・?

・・・犯人は、その部屋の、前の借主です。

「エアコン残置」というのは、前にその部屋を借りていた人が、使っていたエアコンを置きっぱなしにして去って行った、ということなのですね。置いて行かれた設備のことを、「残置物」なんて呼んだりりします。

ここまで聞くと、「だから何?」と言いたくなるかも知れませんが、この言葉の本当の意味を知らないと、最悪の場合、入居後トラブルになってしまう可能性もあります。

ザンチってなに? 3/3| 「残置」 知らないと損するかも?!初心者のための賃貸用語

残置の長所・短所

「残置」のメリット・デメリットについて簡単にまとめてみます。

<メリット>
■新借主
・ 家賃・管理費に含まれていない設備を使用できる。

■旧借主
・ 自分でつけた設備を処分する手間や費用が省ける。運が良ければ、貸主に少額で買い取ってもらえることもある(設備の内容、部屋の状況など、場合によります)。

■貸主
・ もともと用意してない設備を、部屋の付加価値としてアピールできる。

<デメリット>
■新借主
・ 壊れたとき、貸主に直してもらえない(自分で何とかしなければいけない)。

■旧借主
・ 貸主が残置に応じてくれない場合がある(タダで置いて行きたくても、撤去を求められる場合もあります)。

■貸主
・ 残置物であることを理解していない借主とトラブルになることが、まれにある(仲介に入った不動産屋さんから契約時に説明があるはずですが、良く聞いてなかったり、忘れちゃったりするお客様も多いのが実情です・・・)。

今日のまとめ

そういうわけで、これからお部屋を借りる人も、すでに借りたお部屋に住んでいる人も、いったん物件のチラシや契約書又は重要事項説明書を確認してみてください。
チラシや契約書だったら備考・特約事項欄、重要事項説明書だったら設備欄に、設備であるか残置物であるか、記載があるはずです。
チラシの場合、特に記載がなければ貸主管理の設備であることが多いですが、まれに記載忘れということもありますから、これから借りることを検討している物件については、念のため不動産屋さんに確認してみると安心ですね。

いかがでしたでしょうか。
この記事が皆様のお役にたてれば幸いです。

ザンチってなに? 2/3| 「残置」 知らないと損するかも?!初心者のための賃貸用語

知らなきゃ損!たかがザンチ、されどザンチ。

しつこいですが、「エアコン残置」とは、前の借主が置いて行ったエアコンが残っているよ、という意味であることは先程述べたとおりです。
しかし、この「置いて行った」というところが厄介なのです。
つまり、「その部屋の設備ではない」ということですので、万一故障した場合でも、貸主は原則として「修理する義務を負わない」、つまり必要なら借主が自分で修理・交換するしかない、ということになります

部屋を賃借していて、洗面所の排水管から水が漏れている、なんてことがあった場合は、大抵管理人さんや仲介してくれた不動産屋さんなどに連絡して、修理を手配してもらいます。そのときにかかる修理代金は通常、借主の故意・過失等によるものでない限り、貸主が負担します。
しかし、「残置物」については貸主に修理をお願いしたところで、基本的には「設備じゃないからゴメンネ」と言われておしまいです。もちろん「お金は自分で払うから修理屋さんを呼んで!」とお願いしたら、協力はしてくれるかもしれませんが。

では、この「壊れたらおしまい」、なんでこんなことをするのでしょう。
それは、貸主・借主双方にメリットがあるからです。
貸主側としては、もともと設備として用意していない物を(基本)タダで得ることができ、次の借主の満足度アップが期待できます。つまり、物件の魅力を上げることができます。残置物を貸主管理の設備としても、エアコン導入の初期費用は抑えることができます。
借主側としては、設備でないことは条件になりますが、その分の管理費が割安に設定されているなど、家賃の面で優遇されている可能性があります。そうでなくとも、前の借主がエアコンを残置した場合、エアコンが無かった前の 借主と同じ家賃でエアコン付きとなったら、お得感がありますよね。

ただし、メリットもあれば当然デメリットもあります。
借主が勝手に置きっぱなしにして部屋を出て行ってしまった場合、処分の手間や費用がかかってしまい、貸主側にとっては大迷惑です。また、残置物はあくまで貸主が評価するものです。いくら借主が親切心やお礼の気持ちで置いていきたいと思っても、貸主が「いらない」と思ってしまえば、それは不用品と変わりありません。
また、引っ越す際には、今まで住んでいた部屋をきれいに掃除して出て行くのがマナーですが、軽く掃除してもゴミをそのままにして行ってしまう人は、意外にも結構います。これはマナー違反ですから、身に覚えのある方は気を付けてくださいね。

借主のデメリットは、先に挙げたとおりです。